2014-01-01から1年間の記事一覧

第54回粒々塾講義録

「東北学 その23 〰福島を“哲学”する〰」“哲学”と聞くと、私は心がわくわくする。学校できちんと習った訳ではないのだが、恩師が日常のあれこれと哲学を結び付けて解説をしてくれた。分厚い本の中にある哲学よりも、それはとても身近に感じられた。恩師に…

第53回粒々塾講義録

震災後、「価値観の多様化」ということがよく言われるようになった・・・。塾長が塾生に問う。「自分の価値は。何に価値を見出しているのか。」 塾生は答える。「食べること、経済、生き方・・・自分らしさ。」 さらに、塾長が問う。『自分らしさの「自分」…

第52回粒々塾講義録

テーマ 「東北学その20 〜惰性からの脱却〜」「惰性」とは、「これまで続いてきた習慣や勢い」をいう。今日、国内に山積する大多数の社会問題も、惰性というぬるま湯に浸かっているだけなのかもしれない。惰性の回転からどのように抜け出すのか?今回の講義…

第51回粒々塾講義録

テーマ 「東北学その19 〜農と食から考えること〜」前回に引き続き、“食”という切り口から、東北について考える講義だった。安藤昌益は、土=人間であると言った。これを今の我々に言い換えてみると、原発事故によって土が汚されたということは、すなわち我…

第50回粒々塾講義録

テーマ「東北学その18〜食糧供給地としての東北」前回、前々回の講義では、東北学とつなげながら「民主主義」というテーマで講義を受けた。普段目の前にあって、あまり考えていないことの一つである「民主主義」。当り前のことを考え直すということは、思…

第49回粒々塾講義録

東北学その17 〜民主主義と民意 つづき〜まずは塾長の講義採録から始めます。 前回も少し触れた立教新座高校の渡辺憲司校長の卒業式式辞を紹介したい。 「福島の海を見よ」立教新座高等学校 卒業式式辞 校長 渡辺憲司 東日本大震災から3年が経過した。 諸君…

第48回粒々塾講義録

テーマ「東北学その16 ~民主主義と民意〜」第48回目の粒々塾は、和歌山大学学長山本健慈氏と立教新座中学校・高等学校校長の渡辺憲司氏の式辞の紹介で幕が開けた。和歌山大学の学長の式辞は、今年の卒業式で述べられたもの。先の東日本大震災時の取り組みを…

第47回粒々塾講義録

東北学 その15 〜支援から自立へ〜 県外へ旅立ち暮らす高校生たちへ”。今回の講義録をこのような意味をこめて書いてみます。県外へ旅立つ高校生たちが、自分たちが福島出身だということを周囲の人に伝えるか伝えないか、真剣に話していたという話を聞きまし…

第46回粒々塾講義録

ちょうど3年が経過した3月11日が塾。 その「3・11から学んだこと」というのがテーマ。 塾生一人一人がその事を考える、話すというのが命題。冒頭、塾長から若干の前ふりがあって。まずは数字としての現状認識。死者は、15、844人、行方不明者は2、633人。…

第45回粒々塾講義録

「東北学その13〜明治維新から見た戦争」1941年から始まったこの国の戦争は幾つかの名前がある。 大東亜戦争、太平洋戦争、第二次世界大戦。 興味深いことに、天皇陛下はこの戦争を「先の大戦」と呼ばれた。 そういう意味では“名前のつけられない戦争”だっ…

第44回粒々塾講義録

テーマ「東北学その13〜明治維新と東北〜」歴史の出来事は点、線、面で捉えなければならない。点を結びつけて“線”とし、やがて面としての“事実”が浮かび上がってくる。−という話からはじまった東北学その13。歴史の通過点をどう評価するか?によって歴史…