第15回 粒々塾 講義内容

テーマ  「旬の元気!心も体も自然も喜ぶ農と食」

今月の例会は、粒々塾初の試みで外部講師をお迎えしての講義となりました。
講師は、郡山市田村町で「けるぷ農場」を経営されていらっしゃる、
農場主の佐藤喜一さんです。
佐藤さんは、無肥料無農薬、自家採種の自然栽培とケミカルに頼らない
身土不二の鶏たちを育てる農場を営んでおられます。

今私たちの大きな不安材料となっている放射性物質の拡散の問題にも造詣が深く、
佐藤さんのお話に塾生もいつしか引き込まれていました。
25年が経過したチェルノブイリの現状や日本の農業が抱える遺伝子組み換え肥料の
害(肥毒というそうです)など、知らないでは済まされない状況がいつの間にか
私たちの周りを包囲している現実を知らされました。

この局面をどう乗り越えて生きるのか?
そのキーワードは「浄化」。土壌を浄化する。体を浄化する。心を浄化する。
正しい循環をつくれば土も体も心も健康になって行くということが納得できました。
カラダが喜べば作物も喜ぶ。
ニコニコ生活を送るために、自然を尊重し、自然に学ばせてもらい、そして
自然に順応する。放射能汚染にただ恐れおののくだけでなく、

正しく学び、
正しく怖がる。

農に携わる先人の教えに従い、農事歴に従い、月の満ち欠けに意を用い、
食の基本である「農」の在り方を見直すことが、いま一番大事なことなのだと
教えてくれました。放射能の危険を感じているのは人間だけではない。
草も虫も、すべての生き物に目を注ごう。「農」の現場が教えてくれた哲学でした。
土壌汚染を少しでも無くすために、佐藤さんは、
例えば大麻草にまで目を向けています。研究しています。
そして「森林再生プロジェクト」まで考えていました。
農の在り方を学び、力付けられた講義でした。

「ありのままに生きる」。そんな哲学の基本をまた一つ学んだ気がしています。

                               (望月記)